報道と事実 2020 11 15

書名 Newsweek ニューズウィーク日本版 2020 11 17
出版社 CCCメディアハウス

 さっそく、この雑誌から興味深い記事を引用しましょう。
以下は、引用です。

「NYタイムズ匿名論説の大きな教訓」

 ニューヨーク・タイムズ(NYT)は2018年9月、
匿名の「トランプ政権高官」による論説を掲載した。
 政権内部からのトランプ批判の論説がNYTに掲載されたことをメディアは大々的に報じ、
外国のプロパガンダ機関はアメリカの不安定さの証しだと指摘した。
 筆者の正体をめぐって臆測が飛び交うなか、
多くのアメリカ人は当然ながら書き手は政権トップに近い人物だと考えた。
ペンス副大統領やヘイリー国連大使(当時)の名前まで挙がった。
 今年10月28日、この論説の筆者が明らかになった。
国土安全保障省の職員で、省内での地位は65番目という男性だった。
(引用、以上)
 日本では、「政府高官」とは、「官房副長官」と言われています。
アメリカでは、誰を「政府高官」と言うのかわかりませんが、
さすがに、国土安全保障省の65番目の中堅職員を政府高官と呼ぶのは無理でしょう。
 私も、時事に関する文章を書いていますので、
ニューヨーク・タイムズの気持ちが痛いほどわかります。
 「この内容では、読者を呼び込むことができない。
もっとセンセーショナルにできないものか」
 そういう誘惑は常にあります。
しかし、誘惑に負けてしまうと、事実と小説の間になってしまいます。
小説は、著者の主観が入ります。
 私は、2019年11月2日に「テカムセの呪い Tecumseh's Curse」を書きました。
この文章の中で、「2020年は、アメリカで何かある。
大統領の身にも何かある」と書けば、センセーショナルな内容となり、
読者を呼ぶこむことができて、このサイトのアクセス数が増えたかもしれません。
 しかし、時事ニュースや経済評論のような文面の中で、
そういうことを書くことは、難しいでしょう。
「すべてのニュース記事は、順番が逆だ。
本来は、まず事実があり、そこからニュースが生まれるはずだ。
 それなのに、実際は、
まず、ジャーナリストの見方や考えがあり、
それをもとに事実が組み立てられている」
(イギリスのジャーナリスト、クラウド・コックバーン)

テカムセの呪い Tecumseh's Curse 2019 11 2
 来年(2020年)、再来年(2021年)の景気がどうなるかは、
その時になってみなければわからないというのが正直なところでしょう。
 しかし、就職活動をする大学生、経営者、投資家は、
来年、再来年の景気がどうなるか気になるところでしょう。
 そこで、私が景気を占ってみましょう。
「占う」と書いたのは、やはり将来の景気を予想することは難しいからです。
 アメリカの景気については、
2020年は、大統領選挙の年なので、
意地でも「好景気」を演出するはずです。
そのため、米中貿易戦争は、2018年や2019年と比べると激化しないでしょう。
もしかすると、米中貿易戦争のピークは、2019年の前半にあったかもしれません。
 さらに、2020年は、「テカムセの呪い」の年です。
これは、今となっては迷信かもしれませんが、
意外にも、トランプ大統領は、気にするかもしれません。
だからこそ、「厄払い」のために、意地でも「好景気」を演出するかもしれません。



























































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